Fee

x/feeモジュールはSunriseブロックチェーンの中核コンポーネントで、トランザクション手数料の管理を担当します。手数料として使用される$RISEトークンの一部をバーンするメカニズム、手数料のデノミネーション（単位）の適用、およびバイパスデノミネーションによる柔軟性を提供します。このモジュールは効率的な手数料システムを維持しながら、デフレーショナリーなトークノミクスをサポートします。

x/feeの主な特徴

レベル1: アプリ開発者向け

1. バーンメカニズム:

   • トランザクション手数料として使用される$RISEトークンの一部が流通量を減らすためにバーンされます。

   • バーン比率はburn_ratioパラメータによって決定されます（デフォルト: 50%）。

2. 手数料デノミネーション（fee_denom）:

   • トランザクション手数料に必要なデノミネーションを指定します（デフォルト: "urise"）。

   • トランザクションはバイパスされない限り、このデノミネーションで手数料を支払う必要があります。

3. バイパスデノミネーション（bypass_denoms）:

   • 特定のデノミネーションが標準的な手数料制限をバイパスすることを許可します。

   • デフォルトのバイパスデノミネーション: "uvrise"。

4. 動的パラメータ設定:

   • 開発者はモジュールによって強制される検証を伴ってパラメータを動的に設定できます。

主要機能

レベル3: モジュール開発者向け

手数料控除とバーン

トランザクションが処理されるとき:

1. 手数料は送信者のアカウントから控除されます。

2. 手数料の一部は手数料コレクターモジュールアカウントに送られます。

3. 残りの部分は**$RISE**トークンの供給量を減らすためにバーンされます。

   func DeductFees(bankKeeper BankKeeper, ctx sdk.Context, acc sdk.AccountI, fees sdk.Coins, feeKeeper feekeeper.Keeper) error {
   ...
   if err := feeKeeper.Burn(ctx, fees); err != nil {
   return err
   }
   ...
   }

パラメータ設定

レベル2: 上級ユーザー向け

パラメータ	説明
手数料デノミネーション（fee_denom）	トランザクション手数料に必要なデノミネーションを指定します（デフォルト: "urise"）。
バーン比率（burn_ratio）	バーンするトランザクション手数料の割合（デフォルト: 0.5）。0から1の間である必要があります。
バイパスデノミネーション（bypass_denoms）	手数料制限をバイパスするデノミネーションのリスト（デフォルト: ["uvrise"]）。

設定例:

{
  "fee_denom": "urise",
  "burn_ratio": 0.5,
  "bypass_denoms": ["uvrise"]
}

手数料モジュールの利点

レベル1: アプリ開発者向け

• デフレ圧力: バーンメカニズムは$RISEトークンにデフレ圧力をかけ、長期的なトークン価値をサポートします。

• 手数料の柔軟性: bypass_denomsのような設定可能なパラメータは、特殊なトランザクションシナリオに対して柔軟性を提供します。

詳細と実装の仕様については、GitHubリポジトリを参照してください。

ワークフロー: 手数料控除とバーン

レベル2: 上級ユーザー向け

以下はトランザクション手数料の処理方法を示すシーケンス図です:

sequenceDiagram
    participant Sender as Sender (User)
    participant FeeModule as x/fee Module
    participant BankKeeper as Bank Keeper
    participant FeeCollector as Fee Collector Account

    Sender->>FeeModule: Submit Transaction with Fees
    FeeModule->>BankKeeper: Deduct Fees from Sender's Account
    BankKeeper->>FeeCollector: Transfer Fees to Fee Collector Account
    FeeModule->>FeeModule: Burn Portion of Fees (based on burn_ratio)

使用例

レベル1: アプリ開発者向け

開発者はSunrise Client JSを使用して手数料パラメータをクエリできます:

import { SunriseClient } from "@sunriselayer/client";

async function queryFeeParams() {
    const cometRpc = "https://sunrise-test-da-1.cauchye.net/";
    const client = await SunriseClient.connect(cometRpc);
    const queryClient = client.getQueryClient();

    if (!queryClient) {
        console.error("Query client not initialized");
        return;
    }

    const feeParams = await queryClient.fee.params({});
    console.log("Fee Parameters:", feeParams.params);
}
queryFeeParams();

出力例:

{
  "fee_denom": "urise",
  "burn_ratio": "0.5",
  "bypass_denoms": ["uvrise"]
}